両方ヤバい。

たまに「探して欲しい！」と相談される車種に、日産・パオが出て来ます。比較的女性からのオーダーが多い気がしますが、やはりお洒落な輸入車テイストの外観が好まれるのでしょうか？パオはルノー・４に似た感じの、独特な外見が人気だった１台です。「お洒落な輸入車っぽいルックスなのに、維持費は普通の日本車！」と思ったのかは知りませんが、パオは３ヶ月の限定受注で５１６５７台と言うとんでもない台数の受注を獲得しました。やはりそれだけ人気だったからなのか、現在でもちょいちょい「欲しい！」と言う声を聞きますが、今はデビュー当時とはワケが違います。パオが発売されたのは１９８９年１月ですので、今から２８年前の話になります。いくら故障の少ない日本車とは言え、２８年前の車が現在の車と同じような感覚で乗れるワケがないのですが、それを知らない方が非常に多いのです。


ルノー・４は１９６１年デビューですので５６年前の車と言う事になりますが、５６年前の車も２８年前の車も両方ヤバい場合が多いです。もちろんフルレストアされていれば話は別なのですが、そこまでやるととんでもない金額になります。それこそ「この車以外は興味が無い！一生乗る！」と言うレベルでないと、価格的にも厳しいと思います。それを「昔流行っていたし、お洒落でカワイイから。」等と言う理由で手を出すのはキケン過ぎます。「輸入車みたいなお洒落な外見で維持費は日本車。」どころか「輸入車みたいな外見で、維持費は輸入車以上。」と言うケースも多々あります。ちなみにパオを購入する時の注意点は、この年式の車お約束のボディです。サビと腐食による穴が発生している確率が非常に高い車ですので、購入する時は下回り等を始めとしたサビやすいポイントのチェックをオススメします。