地味な時限爆弾。

１００人に聞いたら９０人は「正式な名前は知らないけど見た事ある。」と答えそうな装備の１つに、「ダイヤルステッカー」があります。大体の車が上記画像のようにフロントガラスの左上部に貼られているのですが、このステッカーはある意味「時限爆弾」と言えるモノなのです。まずダイヤルステッカーは、認証工場で定期点検整備を受けた車にのみ貼り付けられます。ダイヤルステッカーは裏側に定期点検整備を実施した日、整備を行った工場の事業場名、整備を行った工場の認証番号等のデータが記載され、表側には次の定期点検の時期が表示されています。表から見た真ん中の数字が次の点検時期の年数（上記画像だと平成２９年。）で、周囲の白くなっている部分が月（上記画像だと１１月。）となっていますので、上記画像だと平成２９年１１月が次の点検時期と言う事になります。さて、このダイヤルステッカーなのですが、実は貼っても貼らなくても法律上はまったく問題ありません。ダイヤルステッカーが無くても車検は受けられますし、貼らないで公道を走行していても何の問題もないのです。そんな「あっても無くても良いステッカー。」なのに、ステッカーの期限を過ぎて貼っていると違反になるのです！つまり「あっても無くても良いステッカーなのに、もし貼られていたら期限が過ぎたら剝がさないといけない。」と言う事になるのです。しかもこのステッカーはとんでもなく剝がしにくい上にメチャクチャ臭く、「何でこんな面倒臭いモノ貼るんだ！？」と言いたくなるレベルなので、なぜ認証工場はこんな時限爆弾みたいなモノを貼りたがるのかが不思議で仕方ありません。日本はこのダイヤルステッカーのように、「いらないモノなのに残ってしまったら違反。」と言う意味不明な法律が多々ありますのでご注意下さい。

笑いを取りに来たのか？

本日のニュースで、「政府は１７日、今春の皇位継承に関する式典委員会の第３回会合を首相官邸で開き、新天皇が１０月２２日の祝賀パレード『祝賀御列の儀』で使用する自動車はトヨタ・センチュリーとした。」と言う記事を見ました。ここまでは「まぁロールスロイス・コーニッシュⅢはきちんと管理出来なかったんだから、センチュリーは妥当だよな。」と思いましたが、数行下の「政府はトヨタや日産、ロールスロイスなど国内外６社に打診してセンチュリーに決定。」の文章を見て吹き出しました。全文は「前回の祝賀パレードではロールスロイス社製のオープンカーを購入して使用したが、既に廃車となっており、新規購入先を検討して来た。政府はトヨタや日産、ロールスロイスなど国内外６社に打診し、車格やサイズ、環境性能、儀式終了後の有効活用などの面を考慮して市販のセンチュリーをオープンカーに改造する事に決定した。予算計上額は８０００万円。」となっていましたが、ほとんど使っていないコーニッシュⅢを管理不足で廃車にしたのに、またロールスロイスに打診していると言うのはどう言う事なのでしょう？ここまで来ると、国民をバカにしていると言うよりも「笑いを取りに来たのか？」と思えるレベルです。しかも予算が８０００万円と言うとんでもない金額になっています。現在の御料車のセンチュリーロイヤルの防弾仕様は９４５０万円との事ですので、似たような仕様になるのでしょうか・・・って言うか、防弾仕様とかを造るくらいなら、オープンモデルでのパレードなんてやらなければ良いのではないかと思ってしまいます。もう「パレードで本物の天皇陛下を一目見たい！」と言う方も少ないでしょうし、パレードにかける予算を自動車関係の税収に回して一般人から取る税金を安くしてくれませんかね・・・

その感覚は正しいのか？

新型のトヨタ・スープラが発表され、価格や装備、仕様等の情報が次々と出て来ました。当初は「安くても６００万円以上。」等と言われていたせいか、先日入った「１番安いベーシックグレードは４５０万円程度になるかもしれない。」と言う情報は、欲しい方には朗報だったようです。私の周囲でも多少は購入を考えているっぽい方がいますが、そのうちの１人の方はこの情報によって結構気持ちが揺らいだらしく、「ベーシックグレードが４５０万円だったら買いたい！」となったみたいです。「そんなに新型スープラ好きだったっけ？」と聞くと、「あの外見で６００万円とかだったら欲しくなかったけど、４５０万円って聞いたら欲しくなって来た。」との事。もちろん個人の好みですので何とも言えませんが、今回の現象は「高いと思っていたら安かったからお得に感じているだけ。」のような気がします。これまた人によって違うので何とも言えませんが、私は「デザインの好みは値段は関係無い。」と思っています。「この車カッコイイ！」と思った後で、その車の値段を聞いてから「その値段なら別にカッコ良くないかも？」と思うようであれば、好みではないと思います。高額な買い物ですのでぜひ後悔をしない愛車を選んで頂きたいのですが、この方は以前に「８０スープラ最高！」と言っていた時期があったのです。しかも「８０スープラは程度良い固体だと４００万超えるから無理。」と言っていたのですが、４５０万円を超える新型スープラは無理ではないのでしょうか？もちろん私のように「カッコイイ！」と思った車が数千万円もしてしまい、値段を知った後でも諦められずに何十年も追いかけ続けるカーライフが正しいとは言いませんが、個人的には値段関係無く「カッコイイ！」と思える車にお金を使いたいと思います。

対象車種が違う。

先日、「トヨタ・２０００ＧＴの価格が暴落始まったらしいから、ＭＴ車買うならもっと待った方が安く買える？」と質問を頂きました。「そんな情報入ってないけどな・・・」と思って調べてみると、いつものややこしい表現による理解の違いでした。確かにタイトルは「２０００ＧＴが暴落！」となっていましたが、中身を調べてみるとオークションで売主の希望価格に届かずに流札に終わったのを、「希望価格で売れなかったから値落ちが始まっている。」と言う表現をしたのではないかと予測されます。ちなみに２０００ＧＴのような、固体によっては１億円に届こうとする価格帯の車は暴落も何もありません。この類の車を買う層は資金力も考え方も私達の理解を遥かに超えたモノがあるので、このクラスの車の相場がどう動こうと他のクラスの車にはまったく関係無いと言えると思います。また、先日の東京オートサロン２０１９で行われたオークションの結果を見て、「モデルによっては以前よりも安くなった？」と感じる方もいたみたいですが、これもまた微妙な判断です。現在人気のある１９９０年代のスポーツモデルは固体の程度差が激しいので、「どの程度の固体だったらどれくらいの金額。」と言うのは判断がかなり難しいです。また、たまに記事で出て来るオークション相場等は、サザビーズ等の海外で行われたオークションでの数字を参考にしている場合もあるので、情報源によってはまったく参考になりません。以前から言っていますが、今の時代に古いＭＴスポーツモデルを買おうと思ったら、相場だの安いだの言っていてはダメだと思います。相場がどう動こうと程度の良い個体が減って行くのは間違いないのですから、予算に合った自身の欲しいモデルがあったらすぐに現車確認をして検討する事が、夢の愛車を手に入れる１番の近道だと思います。

社外の方が強い？

ネットでは結構ウワサになっているようですが、某メーカーの塗装が５～６年で剥がれて来てしまっているそうです。オーナーさんがメーカーに問い合わせをしても、「塗装は３年間の保証ですので、５年が経過していると保証外です。」等と返答されるらしく、オーナーさんの不機嫌っぷりに拍車をかけているそうです。私の個人的な考えですが、これは日本全体が望んだ「コストダウン」の結果だと思います。私がメインで扱っている車は１９９０年代のモノが多いですが、ネットで流れている画像のような劣化の仕方をしている固体は見た事がありません。もちろん生産から２０年近く経過しているのですから塗装の劣化はありますが、クリアが飛んでしまったり色褪せをしていたりと言うレベルになっています。現在の車は昔の車に比べて予算をかけられないため、あらゆる部分の手間や材料の品質に妥協をしなければいけなく、結果的に出来上がった製品の質が低下しているのだと思われます。また、「塗装は３年間の保証。」と言う事自体を今回の件で知った方も多いみたいですが、これは言いかえると「３年間以上は保証出来ない品質である。」と言う事をメーカー側が告知していると言う事にもなります。ちなみに当店で扱っている社外のカーボンシートは、今までの実験データ上は最低でも３年以上は問題無く使えるており、平均すると５年くらいは問題無く使える品質です。昔は「純正の品質に勝るモノは無い。」と言うイメージが一般的でしたが、最近では「それなりのクオリティの社外品の方が純正より耐久性が高い。」と言う事になっているのでしょうか？もちろんシートと塗装をイコールで比べる事は出来ませんが、それでも「純正が１番！」と言われていた時代を生きて来た私達にとってはショックなウワサでした。最近では以前よりも施工する車が減って来ましたが、当店は変わらずカーボンシートの取り扱いと施工は行っておりますので、気になる方はぜひお問い合わせ下さい。