僅かだけどいる。

たまにＡＴからＭＴに載せ換えをしたレアな改造車を車を見ると、個人的に非常に親近感が湧きます。私が所有しているスバル・アルシオーネＳＶＸもそうですが、新車当時にＭＴの設定が無かった車のＭＴ化はかなり大変です。逆にトヨタ・マークⅡや日産・スカイラン等のグレードによってＭＴの設定があった車種は、ＡＴ車でも最初からボディ側にＭＴ車用の穴があったりするので、ＡＴからＭＴに載せ換えするのは比較的楽なのです。ＭＴ設定の無かった車をＭＴに改造している車に共通して言えるのは、「前オーナーさんの熱意と拘りがスゴい。」と言う事です。先日もレクサス・ＳＣ４３０をＭＴに載せ換えしている固体を見ましたが、ＭＴ以外の造り込みもスゴい事になっていました。ＭＴ設定の無かった車をＭＴ化するのは、当然ですがかなりの費用がかかります。どんな車種でも普通車であれば１００万円は軽く超えますし、カスタムが終わった後もメンテナンスをしてもらえる工場が限られたり、通常では発生しないと思われるトラブル発生のリスクも生じます。これだけのリスクと費用を払ってでもＭＴ化を実行する方は、やはりその車に対する熱意が凄まじいケースが多いのです。昔は「この車をＭＴ化！？」と驚くような個体もそこそこ見ましたが、現在ではやはり愛車にそこまで拘りを持つ方が少なくなったせいか、拘りのカスタムカーは非常に少なくなりました。これからもこのような車はどんどん減って行くと思いますので、もし欲しい車のＭＴ化された固体が見つかったら、すぐに検討された方が良いと思います。

せっかくだから楽しもう。

昔の車の真偽の解らないウワサを聞いて、車友達と「これは本当っぽいけどこっちはウソっぽいな。でも当時のメーカーの姿勢を考えると本当かも？」等と談義をするのは車好きにとっては至福の時間の１つだと思います。この類のウワサには種類も色々あって、「エンツォ・フェラーリ氏に話をしに行った、フェルッチオ・ランボルギーニ氏が門前払いされた。」と「エンツォ・フェラーリ氏とフェルッチオ・ランボルギーニ氏は実際に会ったけど、お互いに紳士的に話をしただけで終わった。」等と言う間逆の説から、「ＡＭＧ・３００ＣＥハンマーシリーズは『ハンマーで殴られたかのように加速する。』と言う意味から、グレードに『ハンマー』と入っている。」と「当時のＡＭＧの職人さんがＶ型８気筒エンジンが３００ＣＥのエンジンルームに入らなかったため、ハンマーでエンジンルームをブン殴りまくって無理矢理収めたからグレードに『ハンマー』と入っている。」等、「どっちもスゴいな！」と思わせるモノまで様々です。こう言う話になると、たまに「その説は違う！ここに載っているこの情報が真実だ！」等とかなりの勢いで反論する方がいますが、個人的には「どれが真実かはどうでも良い。」と思ってしまいます。当然当サイトも昔のこの手の話の情報が入ればご紹介はしますが、「これが本当！他はウソ！」等と言うつもりは毛頭ありません。第一昔のこの手の話の真実を知ろうとしたらそのメーカーの本社等を訪問し、当時のスタッフや図面等のすべての情報を集めなければいけませんので、個人レベルではほぼ無理だと思います。個人的にはこの類の話は「そんな事もあったんだ？当時からスゴいメーカーだったんだなぁ・・・」程度で充分ですので、真実よりも友達と楽しく話を出来ればそれで良いと思います。

やっぱり無かった？

最近の車でもたまにありますが、「何でこんな装備があったんだ？」と思うような車があります。上記画像はダイハツ・ミラ・ウォークスルーバンのシフトレバーなのですが、ご覧のようにシフトレバーの中心から折り畳めるようになっています。何でも運転席から車内で移動する時に動きやすくする目的で装備されていたらしいのですが、個人的には「折り畳むよりも普通に跨いでしまった方が早いのでは？」と思ってしまいます。現代ではインパネシフトにする事によって移動しやすさも兼ねた配置になっていますが、当時はこの方法がベストだったのでしょうか？ちなみにミラ・ウォークスルーバンは、バックドアの構造やサイドドアの有無等が選べたりと、ユーザーの使用用途にかなり柔軟に対応する造りとなっていたようです。現在でもファンが多い１台なので、仕事関係で愛用している方もいますが、「現在の車も便利は便利だけど、味のあるデザインと今の車と比べても遜色の無い使い勝手の良さがあるから手放せない。」等と言う声は多いです。仲良くして下さっている同業者の社長さんがミラ・ウォークスルーバンのファンで、お客さんのトラブル時に対応する用にミラ・ウォークスルーバンを使っているのですが、「拘っている商用車。」と言う感じでとてもカッコ良く感じます。この社長に上記のシフトレバーの件を聞いてみましたが、「折り畳むの面倒だから普通に跨いじゃう。」と言っていました。ファンの方ですらこう言う扱いなので、昔はあまり出番はなかったのかもしれませんね・・・

特に不思議ではない。

ある車友達から「ハザードスイッチでエンジンがかかる車があるって本当ですか！？」と連絡がありました。詳しく聞いてみると、「何かの動画でハザードスイッチを外してから上下逆にして戻し、スイッチを押すとエンジンがかかっていた。」との事でしたので色々調べてみました。調べた結果、この実験をやっていたのはシボレー・ノヴァＳＲＩと言う車種で、動画を見てみると確かに上記手順でエンジンが始動されていました。ノヴァは１９８５～１９８８年まで生産されていた小型車で、トヨタとＧＭの合併企業であるＮＵＭＭＩと言う会社から販売されていました。基本的構造はトヨタ・スプリンターがベースとなっており、現在で言うＯＥＭのような車だったようです。上記動画には「この動画は捏造されたモノだ。」や、「こんな簡単にエンジンかかるワケない。」等と言う否定的な意見もあるようですが、１９８０年代のアメ車と考えると、個人的には本当であってもまったく不思議ではないと思います。現在の車からは想像も付かない方もいると思いますが、１９８０年代の車は本当に雑と言うか、車種によっては有り得ないような造りをしていたのです。例えば「シボレー・アストロのカギで、シボレー・ブレイザーのドアが開く。」と言うような、同じ会社の違う車のカギでもエンジンがかかったりと今では考えられないような事が結構あったのです。１９８０年の新車時から雑な造りだったため、時間の経過と共にさらに雑なアクションで動いてしまうような車がたくさんあるので、私としては今回のノヴァＳＲＩのような事があっても「そんなモンでしょ？」くらいにしか考えられないのです。１９８０年代と言うのは今から３０年以上も昔の話ですので、輸入車どころか日本車でも色々怪しいレベルなため、購入等を検討されている方はご注意下さい。

正しいから混乱する。

車を購入して新しい車を自分の名前で登録する時に、普通車であれば印鑑証明、軽自動車であれば住民票か印鑑証明が必要になって来ます。軽自動車の場合は住民票も印鑑証明もコピーで大丈夫なのですが、普通車の場合は印鑑証明の原本が必要となって来ます。この「コピー」と「原本」と言う単語が、昔の方がお客さんの時はとんでもなく面倒な事を巻き起こしてくれるのです。まず、ご購入頂いた時に「登録に必要ですので発行から３ヶ月以内の印鑑証明をご用意下さい。登録の際に使うのでコピーではなく原本をお願いします。」とご案内します。すると最近の方は普通に役所等に行って印鑑証明をもらう手続きをし、役所でもらった印鑑証明をそのままお持ち頂けるのですが、昔の方はこの時点で「コピー＝写し」と言う考えになります。すると「役所でもらえるのは写しだから原本はもらえない。」と言う考えになり、ここで１回混乱されます。お電話等で「役所で頂いたモノをコピー等をせずにそのままお持ち下さい。」とご案内しても、「コピーも何ももらったのは写しだからコピーなんじゃないのか？」となってしまって、ご理解頂くまでかなりの時間を要する事もあるのです。確かに上記画像のように、印鑑証明や住民票には「写し」と書いてあるのでお客さんのおっしゃっている事は正しいのです。正しいがゆえに説明も難しく、間違っていないので訂正も出来ないと言う非常に歯痒い思いをたまにするので、ぜひ行政にはもっと解りやすい表示をお願いしたいと思います。