私ならこっち。

ある車友達から「今度発売されるロータス・エミーラの購入を考えているんだけど、お前ならどうする？」と相談を受けました。今回日本で発売されるのは「エミーラ・Ｖ６ファーストエディション」と言うモデルで、トヨタ製３５００ｃｃのＶ型６気筒エンジンにスーパーチャージャを装備しているそうです。価格は１３５３万円との事なので、ポルシェ・７１８ケイマン・ＧＴ４をターゲットにしているのでしょうが、私だったら断然７１８ケイマンを選びます。理由は簡単で「車の完成度やデザイン、その他どの要素を取ってもエミーラにそこまでの魅力を感じない。」からです。勘違いしないで頂きたのですが、私は別にロータスを嫌っていると言うワケではありません。嫌いどころか、過去にはロータス・エリーゼを購入寸前まで行った事もありますし、今回のエミーラもデザインだけ見れば好みな方です。しかし、今後考えられるトラブルや手間を考えると「そこまでして欲しくないな・・・」と思ってしまうのです。昔のように７００ｋｇ以下のボディにハイパワーエンジンとなれば、かなり魅力的に映ったのでしょうが、乾燥重量１４０５ｋｇの時点で「別にロータスじゃなくてもいいや。」と思ってしまうのです。参考までに今回の２台の比較図を作ってみました。

	エミーラ・Ｖ６ファーストエディション	７１８ケイマン・ＧＴ４
エンジン	Ｖ型６気筒エンジン	水平対向６気筒エンジン
排気量	３４５６ｃｃ	３９９５ｃｃ
吸気方法	スーパーチャージャー	自然吸気
最大馬力	４０５ｐｓ	４２０ｐｓ
最大馬力発生回転数	６８００ｒｐｍ	７６００ｒｐｍ
最大トルク	４２.８ｋｇｍ	４２．８ｋｇｍ
最大トルク発生回転数	２７００～６７００ｒｐｍ	５０００～６８００ｒｐｍ
乾燥重量	１４０５ｋｇ	１４５０ｋｇ
全長	４４１３ｍｍ	４４５５ｍｍ
全幅	１８９５ｍｍ	１８２５ｍｍ
全高	１２２６ｍｍ	１２７０ｍｍ
ホイールベース	２５７５ｍｍ	２４８４ｍｍ
車両本体価格	１３５３万円	１３１０万円

こちらの図を見ると解るように、スペックもボディサイズもかなり近いモノとなっていますが、１番の違いはエミーラはスーパーチャージャーで、ケイマンは自然吸気と言う部分でしょうか？やはりスーパーチャージャーを搭載しているエミーラは、低回転からのトルクに優れているので低速での加速はかなりのモノがありそうです。


このように色々と見ていると「エミーラも楽しそうだな・・・」とは思いますが、それでも私が買うならケイマンを選んでしまいます。イギリスのライトウエイトスポーツは、やはり圧倒的な軽さが最大の魅力だと思っていますので、車両重量が同じくらいの時点で私の好みからは外れてしまうのです。しかし、しばらく見ないうちにケイマンもとんでもないレベルになっているんですね・・・同年代のポルシェ・９１１と比べても遜色の無いくらいのスペックになってしまっていますが、「ケイマンは９１１を超えない。」と言う暗黙のルールはいつまで続くんでしょうか？「ＭＲの方がＲＲよりも速い。」と言うのは誰でも知っている事でしょうし、そろそろ暗黙のルールを破っても良いような気もします。