悲しき決意。

先日、数年前に結婚した友達と久し振りに会って近況報告を兼ねて食事をしていたのですが、しばらくすると妙な違和感を感じました。私と仲が良い位なので、この友達もかなりの車好きです。結婚前はケータハム・スーパーセブンに乗っていて、結婚と同時にアウディ・ＲＳ４に乗り換えました。その車好きの友達がなぜか車の話題に食いついてこないどころか、むしろ車の話題を避けるかのような会話をします。違和感全開だったので「そう言えばまだＲＳ４乗ってるの？」と聞いてみたところ「去年売った。」との事。もちろん人それぞれ事情もあるし、家庭があればそう言う選択肢も出て来るとは思いますが、なぜ車の会話自体を避けるのでしょう？「何かあったの？」と聞くと苦い顔して「結婚して都内に家買ったから車まで手が回らない。もう車は飽きたからいらないし興味も無くなった。」との回答が・・・もう私は「そっか。そう言えば奥さんは元気？」と言うありきたりどころかある意味最悪の返ししか出来ませんでした。友達は友達なりに考え、自分で決意したのですからもっと前向きなポジティブな事を言えればよかったのでしょうが「車に興味が無い。」と言った時の顔が悲し過ぎてこの程度の返答しか出来ませんでした。その後しばらく妙な空気が流れていたのですが、友達から「すまん」と一言。私も「オレこそすまん。」と一言。何となく２人で笑ってまた当たり障りのない会話をしてその日は別れました。帰り際に友達が「車に興味無くなったってのはウソだ。結婚や家買って車まで手が回らなくなった自分が情けないのと車乗れなくて悲しいのがツラくて逆ギレ気味にウソ付いた。落ち着いたらその時に欲しい車買うからまた遊ぼうぜ！」と言ってくれたのが救いでした。そして「タクシー生活して解ったんだが、ゼロクラ（トヨタ・ゼロクラウンの事らしい。）は足回りとボディ剛性最高だぜ！！」と最高の笑顔で言って、なぜかトヨタ・マークＸの個人タクシーを捕まえ颯爽と帰って行きました。タクシー乗っても足回りやボディ剛性チェックするとはやはり車好きなんだなと最後の最後でちょっと笑えた１日でした。