取り返せるのか？

「キング・オブ・ミニバン」と呼ばれた、日産・エルグランドのモデルチェンジが２０２０年に予定されているそうです。ご存知のようにエルグランドはトヨタ・アルファードに完全に屈する形となってしまっており、現行型のＥ５２にモデルチェンジしてからはほとんど姿を見なくなりました。現行エルグランドは全高を１８１５ｍｍまで下げる事によって、立体駐車場等での使い勝手や低重心による運動性能の向上を果たしましたがユーザーには受け入れられず、販売台数も伸びない状態が続いていました。実際に当方にミニバン購入で相談に来られる方からは、「アルファードは予算的に厳しいからエルグランドを考えたい。でもＥ５２じゃなくてＥ５１が欲しい。」と言う要望が非常に多いです。当然ですが全高を下げて新しいボディを採用したＥ５２の方が運動性能も安定性も上なのですが、エルグランドを考える方は運動性能よりも広さを重視する傾向にあったようです。次期エルグランドはアルファードと同等の１９００ｍｍ前後まで全高を戻すようですし、新世代プラットフォームによってより余裕のある空間と剛性を上げた安定した走りを目指すそうです。ここ数年はアルファードの独占状態が続いているミニバン業界ですが、今回のエルグランドのモデルチェンジによって変わって来る可能性もあります。「高級ミニバン」と言うジャンルを最初に作った車ですので、ぜひアルファードに流れてしまったエルグランドファンと、エルグランドの代名詞だった「キング・オブ・ミニバン」の名を取り戻して欲しいと思います。

何か違う盛り上がり。

子供の頃からスポーツカーやスーパーカーが好きだったのですが、ここ１０年前後は何となく最新車両への興味が無くなって来ています。「ＭＴの設定が無いからでしょ？」と思うかもしれませんがそれだけではなく、「昔と今の注目する価値の違い。」が原因な気がします。例えば先日発表されたブガッティ・ディーヴォなのですが、１番話題になっているポイントは「約６億５０００万円の価格。」のような感じがします。もちろん超高性能車なのでそれなりの価格になるのは理解出来ますが、この記事を見た時は「スゲェ！」よりも「６億って何だよ・・・」と言う気持ちの方が強かったです。もちろん昔のスーパーカーも周囲とは違うレベルの価格のモノもありました。フェラーリ・Ｆ４０やブガッティ・ＥＢ１１０等の４０００万円近辺の車もありましたが、それでも現在程現実離れしていなかった気がします。さすがにマクラーレン・Ｆ１やポルシェ・９１１ＧＴ１等の１億円オーバークラスになると現実感等はなくなりますが、それでも今程無興味ではなかった記憶があります。表現が難しいのですが、昔の車は「ホモロゲーションのために、レーシングカーを無理矢理公道仕様にしただけだから１億円。」と言うスタンスだったのに対し、最近の車は「とりあえず富裕層に向けてアピール。」と言う方向な気がします。もちろん最新の車はサーキット等でのラップタイムも最速なのでしょうが、記事を読んでいると「とりあえずラップタイムにも触れておこう。」くらいのオマケな感じが強い気がするのです。また、感性の違いなのでしょうが、最近の超高額スーパーカーは「６億円クラスの車を買う方はこう言うデザインが好きなの！？」と言う感じの奇抜なデザインが多く感じます。最近の車を見れば見る程、自分が時代からズレて行くのが解りますね・・・

考え方を変えましょう。

毎年ニュースを見ると「は？」と思わず声の出てしまうハロウィンですが、今年も相変わらずだったようです。今年は標準装備の痴漢や窃盗だけでなく、車を引っくり返したりヘコましたりと言うオプションも加わっていつも以上にヤリたい放題だったそうですが、何人か逮捕者も出たみたいです。このような惨状を見て「もし自分が車でこんな状態になったらどうすれば良いか？」的な話が持ち上がりますが、当然答えは「こう言う場所に大切な車で行かない。」のみです。個人的な意見ですが、最近の日本のイベントは、イベントではなくてほぼ暴動です。「イベント」と聞いたら「行こうかな？」と思うのも仕方ありませんが、「暴動」と聞いたら「行こうかな？」とは思わないハズです。愛車でこのようなイベントに参加し、暴徒と化した参加者に愛車をキズ付けられても、現実的には自分の車両保険で直すくらいしか対策がありません。キズを付けた本人を捕まえて、警察に引き渡しても本人の支払い能力が無ければ泣き寝入りですし、キズを付けた人間を捕まえる時に相手にキズを負わせたらこちらば罰せられる可能性すらあるのです。先日も暴走族の少年を確保した際に顔を地面に押し付けてキズを負わせたとして、警察官の方が自主退職すると言う事件があったそうですが日本の法律は「悪い事をした側。」に非常に甘いので、「悪い事をされる可能性のある場所に近付かない。」と言うのが１番安全で安心なのではないかと思います。これから年末年始にかけてイベントが多くなって来ますので、イベント開催場所近辺に愛車で行かなければならない用事等がある方は、安全なエリアに愛車を停めてから公共機関で移動する等の対策を考えてから行かれる事をオススメします。

実際はどうなんでしょう？

最近の車は走行音が静かになり過ぎたため、ＡＳＣ（アクティブ・サウンド・コントロール）を搭載する車種も増えて来ているそうです。ＡＳＣとは「走行音が静かなので、電子的にエンジン音や排気音を車内に流してドライバーを高揚させる。」と言うシステムで、代表的な搭載車種はＢＭＷ・ｉ８やレクサス・ＧＳ・Ｆ等となっています。確かに「車からの色々なメカニカルノイズはドライバーのテンションには非常に重要。」と言う部分は賛成なのですが、「わざわざ音を作って流す必要まであるのか？」と思うのも事実です。所有した事が無いので何とも言えませんが、特に電気自動車は「エンジンの音がしない。」と言うのも魅力の１つなのではないかと思います。私もエンジン音や走行時の色々な音を楽しむタイプですが、愛車のコンディションや気温、走行時の環境等によって常に音が変わる事も大きな楽しみの１つですので、人工的に作り出された音と言うのはちょっと違和感があります。軽く動画等を見ただけですので何とも言えませんが、このＡＳＣと言う装置は湿度の高い日と低い日、トンネル等の中と外のようなシチュエーションの違いにも対応して、それぞれ相応しい音を出してくれるのでしょうか？もし「ギアが２速の状態で４０００回転だったらこの音。」と言うように、常に同じ音を使っているのであればドライバーはすぐに飽きてしまうような気がします。個人的な意見ですが、「トンネル入って排気音が反響して良い音になるし、排気ガス臭くなるけど窓開けよう！」と言う、「排気ガス臭いけど開ける。」と言うマイナス要素までを楽しむまでもが魅力なのだと思います。まぁ私のように変な要素まで楽しむ人は少ないでしょうし、ドライバーの気分を高揚させるだけならＡＳＣで充分なのかもしれませんが、私は実際の音が１番楽しめると思います。

緩くて楽しかった時代。

昔にディーラー等に勤めていた営業さんやメカニックさんと当時の話をたまにするのですが、色々と現在とは違って緩いと言うか大らかだったようで聞いているだけで楽しい時代だった事が解ります。もちろん会社へ相当の貢献をしている事が前提ですが、自分の愛車の新車保証が切れる寸前に保証扱いでエンジンを新品に載せ換えたり、下取り車を上層部には内緒で譲ってもらったりと、今では有り得ないような事が許されていたようです。今聞くと「いいなぁ！」と思うような事ばかりですが、当時は黙っていても新車を出せば売れる時代でしたし会社側も従業員が多少色々やったとしても、「売上げ上がっているし頑張っているからそれくらいは見逃してやるか。」程度にしか思ってなかったようです。個人的には「保証が切れる寸前にエンジンを新品に載せ換える。」と言う事自体も羨ましいのですが、何よりも「店が終わってからメカニックさんや営業さんが集まって、一緒に色々車の作業をする。」と言う環境が羨ましかったりします。１９９０年代はディーラーだけでなく、普通の中古車屋やチューニングショップ、ガソリンスタンド等でも同じような光景が見られましたし、基本的に働いている方も車好きが多かったです。車の販売やチューニング、鈑金等の車に関係するすべての職種が潤っていたので、仕事が終わってから工場を使おうと上記のような事をしようと文句を言う必要の無いくらいに業界自体が好調だったのです。現在は「仕事が終わってから仲間同士で作業。」どころか、車関係の仕事でも車を所有していない方も増えていますので全然環境が変わってしまっています。売上げも以前とはレベルの違う少なさになっていますし、上記のような事があったらすぐに解雇なんでしょうね・・・