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ぴんぽるとの日々です。なるべく更新するようにしてますがたまに更新できない時もあります・・・
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FRポルシェは本当に様々な意見があります。肯定的な意見から否定的な意見まで賛否両論ですが、肯定否定はまず置いておいてどのような車なのかを検証してみたいと思います。まず外装ですが、これは好き嫌い関係なく非常に美しいと思います。フロントからルーフ、リアにかけてのなだらかな流れるような美しいラインは968でないと出せない魅力だと思います。ポルシェ・911と比較される事が多い968ですが、見方によっては全高も低くロングノーズ、ショートデッキのスポーツカーのお手本のようなフォルムは逆に911よりもスポーティに感じる方も少なくはないでしょう。そして、独特のデザインでありながらしっかりポルシェらしさを感じられるフロントマスクも非常に魅力です。968の特徴の1つであるポップアップヘッドライトですが、これは911の限定車である911ターボSフラットノーズ(964)やブッフマンのコンプリートカー、ポルシェ・928等幅広く使われています。ライトオフの状態での空気抵抗の良さと、シャープなラインでありながらポルシェらしいフロントマスクが素晴らしいです。次にサイドビューですが、フロントとリアの躍動感のあるブリスターフェンダーが迫力を醸し出します。全体的に928に似ている968ですが、2回り小さいコンパクトなボディサイズが軽快感のある走りを提供してくれます。コンパクトでありながら、張りのあるブリスターフェンダーを装備しているため実際の数値よりも大きく、迫力のあるボディラインになっています。911のリアフェンダーが良く「グラマラス」と表現されますが、その表現は968にも当てはまると言えるでしょう。リアはルーフからのラインとサイドからのラインを上手くまとめたデザインになっています。ハッチバックになっていますので荷物の出し入れや積載能力はそれなりに期待出来そうです。室内はベーシックな968とそこまでの違いはありません。純正で装備されているシェル同色のフルバケットシートがオーナーに走りへの拘りを感じさせます。もちろんそれ以外は普通の968と同じです。何も特別なところはありません。普通の重さのクラッチにステアリング、寒いくらいに効くエアコンにオーディオと通常の快適装備は揃っています。レザーインテリアですのでバケットシートがあるとは言え高級感もたっぷりあります。ちなみにクラブスポーツはベースグレードには無い特別装備がいくつかあります。まず50kg軽量化されたボディに車高調整システム、ビッグキャリパーにドリルドローターで強化されたブレーキ、LSDに17インチアルミホイールと走りに特化した装備ばかりです。クラブスポーツでないベースグレードでも「サーキットでベストバランスのポルシェ。」と言われるだけの性能なのですから、その走りをさらに強化したクラブスポーツの性能が悪いワケありません。968はベースグレードの状態で可変バルブタイミング機構のヴァリオカムエンジン、トランスアスクルによる前後51:49と言うほぼ理想に近い重量バランス、ポルシェお得意のオーバークオリティとも言える高剛性ボディ等、「さすがポルシェ!」と言わせてくれる造りをしています。エンジンは3000ccと言う大排気量でありながら直列4気筒と言う世界に類を見ないエンジンです。1気筒あたり750ccと言う、あの世界最大級の排気量を誇るダッジ・ヴァイパー(1気筒あたり800cc。)に迫る大排気量です!この巨大なピストンから発生されるトルクフルな走りが968の魅力でもあります。走ってみるとゲトラグ社製の6MTのコクコクと入る気持ち良いシフトフィール(911のおかげでポルシェはどのモデルも微妙なシフトフィールと言われますが968は違います。)と、どの回転域でも必要にして充分なパワーとトルクがどんなシチュエーションでもドライバーを楽しませてくれます。高速道路をのんびり流してもワインディングをハイスピードで走っても、街中で交差点を曲がっただけでもポルシェらしい走りの楽しさは健在です。また、FRと言うレイアウトとトランスアスクルのバランスのおかげでコーナーの侵入から脱出まで一切の恐怖を感じさせずにかなりのハイスピードでクリアする事が可能です。強力なブレーキで侵入スピードを落とし、ステアリングを切るとフロントは素直に進行方向へ向き始めます。シートから伝わるリアタイヤの接地感を確かめながらアクセルを踏み込めば、リアを沈めながら猛然とダッシュしてくれます。ちなみに911オーナーの私が言うと何か自分の愛車を悪く言うみたいでちょっと気が引けますが、バランスと言う点では正直FRポルシェの方が911よりも優れていると思います。昔に聞いた説明で感動した説明をご紹介します。まず、竹串を想像して下さい。これをボディとします。そして、エンジンの代わりに丸い粘土を用意します。竹串の尖っている方をフロント、逆をリアとします。FRは竹串のフロントに、MRは竹串の真ん中に、RRは竹串の後ろにエンジン代わりの粘土を指します。そしてフロントを前にして投げるとどうなるか?FRは粘土の刺さったフロントを前に飛びます。MRはユラユラとフロントもリアも不安定なまま飛びます。RRは投げた瞬間にリアの粘土が前に来て飛びます。これが各レイアウトの動きです。RRはコーナーで限界を超えると1番重いエンジンの搭載されているリアを頭にしてすっ飛んで行きます。RRの特性であるトラクションは強力な武器ではありますが、このトラクションの範囲を超える力がかかると完全に制御不能です。それに比べるとやはりFRはコントロールが容易です。侵入速度がちょっと速くてもアクセルコントロールで何とか回復出来る事もあるでしょう。トランスアスクルによってほぼ50:50に配分された重量はアクセルを開ける事によってリア寄りに荷重をかけられるのでトラクションも稼ぎやすいと思います。同じシチュエーションでRRでクリアしようとするとかなり難しいと思われます。トラクションはFRよりもかかりますが、コーナーの外に飛んで行こうとするリアの挙動を抑えるために、最適なトラクションをかけると言うのはとんでもなく緻密なアクセルコントロールが必要だと思われます。これはもうレーシングドライバーの領域でしょう。968のバランスが評価されているのはやはりFRと言うレイアウトとトランスアスクルによる功績が大きいと思います。色々思いついた事を書いてみましたが、すべて私が個人的に感じた事ですので軽く読み流して頂ける事をオススメします。ただ、1つだけ確実に言えるのは968は世界が認める走りのメーカー、ポルシェが造った最高のFRスポーツと言われるだけあって走る事が好きな方にとっては魅力満載の1台だと言う事です。実際に968はMTの売りモノの個体がほとんどないのを見れば解るように流通量自体がとんでもなく少ないです。これは968のオーナーさんが手放さない事を意味します。やはりみなさん1度乗ると911とは違う楽しさにハマるのか、なかなか手放さないようです。私も個人的に余裕があればぜひ所有したいと思わせる魅力のある車でした。

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ぴんぽる
性別:
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職業:
色々です。
趣味:
車、バイク、楽しい事。
自己紹介:
1992年式のポルシェ・911ターボ(964)との毎日をご紹介します。詳しい維持費や仕様、バイク等の話題はホームページの方に掲載しておりますので合わせてご覧下さい。みんカラもやってますのでよかったらリンクからどうぞ!
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